無常の風よ、もう少し梢に花を
2006年 04月 02日
ありがとう綺麗に咲いてくれて。私は路肩に積もった花に言う。
そして瞬く間に葉桜となり、青葉となる。それは夏の日差しから私たちを守る、緑のトンネルに変わるだろう。
子供の頃、桜の下でおままごとをした。近所は女の子が多かったから、おままごとはよくやった。何処にでもちょっとおとなし目の男の子がいる。その子にお父さんになってもらう。大人し目の男の子は弟だった。
砂のご飯に、花のおかず、お箸は木の小枝、座敷はむしろ、座布団も家から持ってきた。その座布団にちょこんと座り、弟のお父さんが一番にご飯をもらう。
砂のご飯を食べる真似をし、お変わりもする。女の子はお母さん、子供もいる。次々にごはんを貰い、花のおかずを食べる真似をする。
今思えばそんな事が楽しかったのか。現代の子供はどうだろうか。外でおままごとをする子供を見たことがない。
男の子はチャンバラ遊び。竹や木で作った刀を腰に下げていた。男の兄弟が多い私もチャンバラに駆り出された。兄は鞍馬天狗。私や弟は新撰組。私は天狗にいつも切られる。それが不満であった。まだ死んでな~い~と私が言う。もう切られて死んだんだあ~兄が叫ぶ。
私たちより少し後の時代の人たちを、世間は団塊の世代と呼ぶ。おままごとやチャンバラ、竹馬そんな遊びをしたこの時代の人が、戦後の高度成長を引っ張ってきた。そして定年。
これからこの人たちの第二の人生が始まる。心豊かな人生であってほしい。
by inakagurashi2003
| 2006-04-02 13:17
| 雑談