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無常の風よ、もう少し梢に花を

 
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東京の桜は満開になった。今日はその花を風が散らし、美しくもはかない花吹雪となっている。路肩には、散った桜が、雪のように積もりだした。風が吹くと路肩の花までが、くるくると舞い上がっている。

 ありがとう綺麗に咲いてくれて。私は路肩に積もった花に言う。
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暫くしたらその花も枯れ、朽ち果て、厄介ものの様に箒ではかれる。

 そして瞬く間に葉桜となり、青葉となる。それは夏の日差しから私たちを守る、緑のトンネルに変わるだろう。

 子供の頃、桜の下でおままごとをした。近所は女の子が多かったから、おままごとはよくやった。何処にでもちょっとおとなし目の男の子がいる。その子にお父さんになってもらう。大人し目の男の子は弟だった。

 砂のご飯に、花のおかず、お箸は木の小枝、座敷はむしろ、座布団も家から持ってきた。その座布団にちょこんと座り、弟のお父さんが一番にご飯をもらう。

 砂のご飯を食べる真似をし、お変わりもする。女の子はお母さん、子供もいる。次々にごはんを貰い、花のおかずを食べる真似をする。

 今思えばそんな事が楽しかったのか。現代の子供はどうだろうか。外でおままごとをする子供を見たことがない。

 男の子はチャンバラ遊び。竹や木で作った刀を腰に下げていた。男の兄弟が多い私もチャンバラに駆り出された。兄は鞍馬天狗。私や弟は新撰組。私は天狗にいつも切られる。それが不満であった。まだ死んでな~い~と私が言う。もう切られて死んだんだあ~兄が叫ぶ。

 私たちより少し後の時代の人たちを、世間は団塊の世代と呼ぶ。おままごとやチャンバラ、竹馬そんな遊びをしたこの時代の人が、戦後の高度成長を引っ張ってきた。そして定年。

 これからこの人たちの第二の人生が始まる。心豊かな人生であってほしい。
by inakagurashi2003 | 2006-04-02 13:17 | 雑談

初孫誕生で喜びのオーマ(ドイツ語でおばあちゃん)です。


by inakagurashi2003