熊野への旅パートⅢ (温泉三昧))

 
f0002750_20251670.jpg
二日目の宿ホテル浦島は、金曜日でもあり宿泊客は多いようだった。部屋に通されお茶を頂くと、早速温泉に入る為浴衣に着替えた。

 8人はぞろぞろと草履履きで館内を歩き、ホテルの一番高い所にある天空の湯に行った。ここはビルで言うなら32階に相当する。

 エスカレーターで上るのだが、その長いこと長いこと、3回にも分けて延々と続くエスカレーターは、下を見ると怖いぐらいであった。新御茶ノ水駅のエスカレーターも長いが、その5倍ぐらいはあろうかと思える長さであった。

 やっと上についても、天空の湯はずっと奥にあり、まだ歩かなければならない。その湯から太平洋が見下せる。

 まるでここは天国なのではないかと錯覚する。熊野灘は前日の台風が嘘のように波静かであった。こんなに高い所に温泉を引くのは、どんな技術が必要なのか。

 天空の湯をあがると少し下がり、公園の中に露天があるような所へ出た。ここからも太平洋が見下ろせる。温室のように熱帯植物がありその中にも温泉が2つと水風呂があった。

 温室の外に露天風呂があり、湯の花が無数に浮いていた。まるで人の垢のようにも見える。湯に浸かろうとすると、誰かが、男の人が覗いている~と言った。

 私はその男を見なかったが、今後のためにならないと、ばかやろ~って言ってやった。男湯と女湯は板一枚で隔たれていて、背の高い男が洗い場の椅子にでも乗れば覗けるくらいであった。

 ばかやろ~に気後れしたのか、二度と覗きは無かった。ちょっと位なら覗いてほしい人がいたかも知れない。そんな人がいたらご免ね。

 このホテルでは、スタンプラリーがあり、色々な湯の前にスタンプが置いてある。規定の湯に全部入ると景品がもらえる。

 私たちは食事前に3ヶ所風呂めぐりをした。洞窟のようになった風呂もあった。頭上注意しながら湯に浸かり、洞窟内をあちこち行くと先端から海が見えた。

 このホテルは湯に浸かりながら、海を眺めるのが売りらしい。湯あたりしたようにふらふらしながら歩いていると、食事の時間になった。床の赤い線を辿ると食堂に行き着く。

 食事はバイキングで、数多くの食べ物があったが、どれも美味しいものではなかった。特にがっかりしたのは、勝浦で近海マグロが捕れるというのに、そのマグロの不味さだった。

 鮮度、色、味、これまで食べたどのマグロより美味しくなかった。他の食べ物も似たり寄ったり食事の粗末さには閉口した。

 安い旅行だから、我慢しなければいけないのだろうが、沢山は要らない、一切れ二切れで良いから、真っ赤な色の鮮度バツグンのマグロが食べたかった。

 食事を終え部屋に帰り、またお喋りが始まった。昨日は一度も口にしなかった仕事の話が、誰ともなく始まった。

 特に新年度から始まった仕事上のルールに不満たらたら、皆同じことを考えているんだな、これは改善してもらわないといけない。

 私たちの仕事は、普段は一人でフィールドに出て、自分で考え自分で納得し、怠ければいくらでも怠けることができるし、また頑張ればいくらでも頑張ることができる。それだけ自己管理の厳しい仕事をしている。

 孤独な仕事を黙々とこなしている為、時々食事などをしながら情報交換している。仕事のことは忘れようと旅に出ても、二日目となれば仕事の話が自然と出てしまうのだ。

 話は尽きぬまま夜が更け、一人二人と眠くなったようだ。時計は12時を指している。

 次の朝目覚めると5時だった。マダ眠っている人もいるが、私は風呂に行きます。6時に皆でとの約束だったことを忘れていた。

 5時半にみんな起きだしたから、早いけれどお風呂に行くことにした。忘帰洞と名ずけられたその風呂も洞窟のような温泉だった。

 既に大勢の人が入っていた。裸の女性が多勢海を見ている。その内歓声が上がり始めた。何かなと思って海を見ると、今まさに太陽が昇らんとする光景だった。

 あ~これを見るために大勢の人が海を見ていたんだ。納得すると同時に、裸の女の人の後姿の間を右に、左に首を振り太陽を見た。

 早く来た人は一番前の湯に浸かりながら、そのご来光を見ているのだった。太陽が雲間に隠れ、もう一度姿を現すまで待つ間、私は海から二つ目のぬるい温泉に浸かっていた。

 裸で立っているのも女性ばかりとはいえ、何だか気恥ずかしい。この太陽をカメラに収めた人がいたが、温泉にカメラを持って入るのは違反だ。

 洞窟の温泉から、太平洋の海に昇る太陽を撮れたら、ブログの何を書くより素敵だったろう。でもカメラはね違反だから....

 温泉三昧のホテル浦島は、朝食もバイキングで、納豆、海苔、佃煮、パン、牛乳、ジュース、いろんなものが並んでいたが、一番美味しいのは納豆だったなんて、何だか哀しい。

 食事を終え熊野灘を巡る船に乗った。  続く
[PR]
by inakagurashi2003 | 2007-09-11 20:23 | 雑談

初孫誕生で喜びのオーマ(ドイツ語でおばあちゃん)です。


by inakagurashi2003