野良猫帰る
2007年 10月 30日
ロールは喧嘩に負けたのか、春から夏にかけ家から出なくなった。平和な暮らしに安堵していた。その黄色の猫が、体調を悪くし口からよだれを出すようになり、みるみる痩せていった。
もう長くは無いかもしれないと様子をい見ていたが、その内見えなくなった。どこかで死んでしまったのだろうと思い、家の周りを探したが見つからなかった。
黄色の猫がいなくなり、ロールはまた元気に外へ出かけた。ここ二ヶ月ほどロールは以前のように外で遊ぶ日が多くなった。
ところが先週の水曜日、怪我をして帰って来た。ロールは傷を負うと必ず化膿する。頭の傷は既に化膿し膿の臭いがしている。
急いで洗濯ネットに入れ病院へ連れて行く。傷は二箇所、耳の近くと額の傷だから、爪ではなく噛まれたのだろう医師が言った。
4回病院に行き最後の日に固まった毛を医師が取ってくれた。ポッカリと穴が開いていた。毛が抜けて何だか可笑しい。
私も周りの固まった毛を医師がしたように抜いてやった。ハゲは益々大きくなった。ロールが喧嘩したのはどの猫だろうか。
もしやあの黄色の猫かと思ったが、2ヶ月も見ないし生きているとも思えなかった。が、昨日その猫がひょっこりと現れたのだ。
何処にいたの、元気だったの、猫に訊いたが黙って私を見つめるだけだ。あの猫と喧嘩したのだ。あの子は強い猫で、何処かでしっかり生きのびていた。
その上、ヨボヨボしていたあの頃より、ふっくらとし毛ずやもいい。私は何だかほっとした。もう一匹の野良猫カッテに夕飯をやろうとすると、黄色の猫も近くで待っていた。
2皿に缶詰、カリカリ、カニカマ2本づつを入れ持っていくと、2匹は美味しそうに食べた。黄色の猫は2ヶ月もの間何処でどうしていたのか。
優しい人にご飯をもらい、涼しくなり体調も良くなったのだろう。猫の好きな人もこの町には沢山いる。野良猫が生きていける町は優しい町だと思う。
どうか猫嫌いな人も、危害だけは加えないで欲しい。嫌いなことは悪いことではないし、誰にも苦手な動物はいる。私は蛇が苦手で怖い。
彼らも一生懸命生きている。ロールは多分黄色の猫と喧嘩したのだろうが、猫の本能のままに戦ったのだから仕方が無い。
引っかかれた傷、ロールのはげ頭、生きているって本当に素晴らしい。黄色の猫今日も来るかな。
by inakagurashi2003
| 2007-10-30 08:43
| 我が家の猫たち