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フィリピンで小6少女自殺

 フィリピンで、12歳の少女が今月2日自殺した。新聞を読み、暗澹たる気持ちに沈んだ。日本でも少女の自殺は時々あるが、それはたいてい虐めが原因だったりする。

 何が原因であれ、子供の未来が途切れたことに変わりは無い。新聞記事に寄れば、この少女は貧民街に住んでいた。

 ある日学校で必要なものを購入するため、父親から100ペソ(260円)を貰おうとしたが、建設作業員の父親は、仕事が無くお金を渡せなかった。

 翌日父親は借金をして100ペソを用意したが、少女は既に自ら命を絶った後だった。死後少女の枕元から手紙が見つかった。

 人気テレビ番組で、視聴者の望みをかなえる番組宛の手紙だった。それは、「私の望み」 勉強を全うすること、自転車、学校の鞄、靴、両親の仕事、を挙げていた。手紙は投函されることは無かった。

 この少女の家は電気も水道も無く、貧困層の住む所でも特に貧しい地域だった。この事件にフィリピンは衝撃をうけている。

 カトリック教徒の多いフィリピンでは、子供の自殺はほとんど見られず、議論が沸騰しているそうだ。アロヨ大統領は、飢餓、貧困対策として、10億ペソ(約26億円)の追加拠出をした。

 これが少女の自殺の全容で、社会が大きい衝撃をうけ、大統領の特別拠出となった。世界には、貧しい人たちがまだまだ沢山いて、学用品さえ買えない子供がいる。

 鉛筆一本、ノート一冊を買ってやることは出来ても、もっとも奥深い貧困をなくすことの方が先決だ。父親に仕事があり、衣食住が足り、子供が元気に学校へ行けるようになることが、一番の解決だろう。

 富裕層とのあまりに大きい格差、働けど働けど貧しい、働く場所があればマダいい方だ。電気も水道も無い暮らしが、どんなものか想像すら付かない私に、どんなことが助けられるのか、あるいは出来るのか解らない。

 フィリピンの小学6年生の少女が、命を賭け投げかけた問題を、小さな新聞記事だけで終わらせてはならない。
by inakagurashi2003 | 2007-11-15 20:39 | 雑談

初孫誕生で喜びのオーマ(ドイツ語でおばあちゃん)です。


by inakagurashi2003